恋より早く。〜僕たち、親友同士で婚約しました!〜

「結婚しようよ」そう言い合った僕らは恋人同士でありませんでした。ひょんなことから婚約し同棲を始めた、親友のナナシロとしおりの生活をつづっていきます。

AM5:00の誓い

こんにちは。

お風呂で一人笑っているしおりちゃんを「怖いなぁ、怖いなぁ」と思っていたら、漫画を持ち込んでいたと知ってホッとしたナナシロです。

 

ここまでに書いた3つの記事であらかた2人についてとこれまでの経緯は分かっていただけたかと思います。

 

というわけで、ようやく(?)、同棲前日と初日の話を書こうと思います。

 

同棲前夜、母と 

僕は同棲前日、夕飯を食べ終わったあと、向かい合って座っていた母に「婚約しました」と伝えました。

 

僕は母と仲が良く、これまでも恋愛相談の類は基本的に母にしていました。

学生の頃は、いろいろ親身になって聞いてくれたり時には厳しいアドバイスをくれたりしていましたが、僕があまりに恋多き人でありすぎたために(笑)、徐々に「またかよ」と呆れられるようになりました。

 

このときも「婚約したので同棲します」と言った瞬間、ラフプレーに笛を吹かない主審に抗議する監督のように手を挙げながら「またー?またなのー?」と言われました。

 

僕は「いや、婚約は初めてだよ」と即座に返しましたが、母もまたそれにかぶせ気味で「あのね、まず半年とか同棲してから言いなさいよ、そういうのは」と言ってきました。

 

続けて、「あんたはすぐのぼせ上がって、『最高の恋人』だの『最後の恋』だの言うけど、それが本当になったことがあった?」と言われました。

 

確かに考えてみれば、僕は恋愛をするたび自信満々で母親に恋人を紹介していましたが結局全員と破局しています。

きっと母には僕の婚約報告が、毎年のボジョレー・ヌーヴォーのキャッチコピーのように聴こえていたのでしょう。

 

事実、覚えている限りでも母に紹介したことのある恋人は5人以上いたと思います。

話をしただけだと10人近くです。

それは確かに、母も「またー?またなのー?」と言うでしょう。

 

僕は、いつもであればそれでも食い下がって、「自慢の彼女なんだ!会ったらきっと気に入るはずだ!」と言うところでしたが、そのときばかりは、「まぁ確かに、そもそも僕ら付き合っていないからな……」と思い、軽率な物言いで悪かった、と母に謝りました。

 

それからしばらく沈黙が続いた後、「それで、同棲はいつから始めるの?」と母が聞いてきたので、怒られるのを覚悟で「明日から……」と言いました。

 

すると母は、再び呆れ顔をしながら、

「ちゃんと大切にしなさい。そして、きちんと報告できる日が来たら、改めて来なさい。それまではお父さんには黙っておくから」

と言いました。

 

僕は驚きました。

これまで僕は、端から見ると理解に苦しむような突飛な言動や行動をとってきて、そのたびに母に叱られてきました。

これはアートだ!と言いながら頭からつま先まで全身真っ赤で家から電車に乗ってギャラリーへ向かったときも、弟の大学祭に子持ちの人妻と手をつないで行ったのがバレたときも、別れた彼女の似顔絵を新宿の路上で暴れながら切り刻んでいる様子を自撮りして公開したのがバレたときも、毎回家族会議で問題提起され、そのたびに叱られまくってきました。

 

その母が、僕がいきなり仕事を休養して長野の女の子の家へ転がりこむことを了承してくれたのです。

僕の精神状態が明らかにおかしいことに気付いていたこともあったのでしょうが、そんな状況を脱するために自分がもっとも安心できる人と一緒にいることを選択した僕を、母は尊重してくれたのだと思います。

もちろんそれは僕の憶測ですが。

 

とにかく、僕は初めてのことに狼狽えましたが、母に感謝しました。

 

こうして、僕は翌朝、しおりちゃんの元へと旅立ちました。

 

 

ハイになる2人

僕は嬉々としてバスに乗りました。

が、僕が嬉々としていたのはタブレットで絵を描くためのタッチペンを買ったからでした。

新宿サブナードダイソーで100円。お目当てのものでした。

 

バスに乗ってからしばらくして、しおりちゃんから「バス乗ったー?」とLINEが来て、ようやく「そうだ、僕はこれから同棲するんだった」と思い出しました。

(なんということでしょう。)

 

母に言われた「ちゃんと大切にしなさい」という言葉を改めて噛みしめました。

 

それからバスに揺られること4時間、降りると曇天で、少し肌寒い風が吹いていました。

まもなく、しおりちゃんが車で僕をピックアップしてくれました。

 

「どれくらいぶりだっけ?」

「前に会ったのが添い寝屋のときだから、だいたい10ヶ月ぶりくらい?」

「ああそうか、もうそんなになるのか」

などと言葉を交わしました。

 

そうしているうちにしおりちゃんの家に着き、駐車場で車を降りて、

「そういえばこんなところだったね」

と言いながら、そこで初めてしおりちゃんの顔をちゃんと見ました。

前に会ったときと変わらないままのしおりちゃんがそこにいました。

 

僕のわずかばかり持ってきた荷物を置いて、夜までいろいろな話をしました。

あまりにも話題が飛び飛びになるので(僕らはいつもそんな感じなのです。笑)、一つ一つがどんな話だったかは覚えていないのですが、とにかく楽しかったことはよく覚えています。

 

しおりちゃんが作ってくれたご飯を食べた後、再び2人で話をしました。

とりわけ、なぜ僕らは互いに「この人と一緒にいるべきだ」と感じたかについて思っていることを語りあいました。

 

自律神経が乱れていて、夜から朝にかけて体調がましになることが多かった僕は、しおりちゃんとこれからのことや今どんな思いかを話していてどんどん気分がハイになっていきました。

 

何せ2人でやりたいことはたくさんあります。

2人で星を見に行ったり、廃墟をめぐったり、しおりちゃんの好きなゲームの話をしたり、一緒にブログをやったり(これはもう叶いましたね。笑)……。

話しても話しても話し足りなくて、2人揃って躁状態のまま朝の5時まで話しこんでしまいました。

障子の向こうがうっすら明るんできたとき、しおりちゃんが「あ、そういえば今日仕事だったんだ」と言い、僕は笑いました。

とにかく僕らは後先を考えるのが苦手なのです。

 

ようやく眠気を感じて、2人でベッドに潜りこみました。

2人で潜りこんだ、とはいえ、僕らはまだ久々に会った友人の域を出ることはなく、どことなく緊張した状態で、僕はしおりちゃんと少し間を空けて眠りにつきました。

 

そのなんともこそばゆい距離感がたまらなく愛おしく感じました。

どれだけ時が過ぎてもこの距離感を忘れないでいよう、と僕はまだ見慣れていない天井を仰ぎながら誓いました。

 

こうして僕らは、きわめて僕ららしく、同棲生活をスタートさせました。

 

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