恋より早く。〜僕たち、親友同士で婚約しました!〜

「結婚しようよ」そう言い合った僕らは恋人同士でありませんでした。ひょんなことから婚約し同棲を始めた、親友のナナシロとしおりの生活をつづっていきます。

しおりちゃんを車で病院へ連れていったときのこと

こんにちは。

しおりちゃんの前で作業していると仕事が捗るので、外へ出ない日はしおりちゃんのいる寝室で仕事をしているナナシロです。

 

得意・不得意が環境に大きく左右される

僕には極端に苦手なことがいくつかあります。

家事全般が苦手なことは以前も書きましたが、それ以外に、車の運転が苦手です。

 

と、書くと、僕のことを知っている人は、「え、普通に運転しているじゃん?」と言うかもしれません。

 

「苦手」の定義が難しいのですが、僕の苦手なものは、ある特定の状況で極端にパフォーマンスが落ちるものが多いです。

 

もう少し分かりやすく説明しますね。

 

例えば、運動が苦手な人がいるとします。

たぶん、普通の「運動が苦手な人」であれば、いつも運動が苦手だと思うのですが、僕の場合、地面が緑色のグラウンドでは運動が得意、靴紐がある靴を履くと運動ができなくなる、というように、ある条件下で極端に得意や不得意が大きく左右されます。

 

僕の車の運転は、環境にかなり左右されます。

音楽が大きい音で鳴っていたり、ルームミラーに何かがかかっていたり、サイドブレーキがいつも運転しているものと逆であったり、そういうものが少しあるだけで、気を取られていつもの運転ができなくなります。

 

ちなみに環境が整っていればかなり丁寧で安全な運転ができます。

 

もちろん誰でもある程度はそういうことがあると思いますが、僕はそれが極端で、いつも安全運転なのに突然パニックになったり、恐怖心から車の運転を避けるようになったりします。

 

しおりちゃんの車で初めて運転した 

先日、しおりちゃんの調子が悪く、僕が彼女の車を運転して病院へ連れていったときのこと。

 

まず乗った瞬間に、レバーの位置が以前よく乗っていた車と違ったため、その瞬間にどうやって車を発進させれば良いか分からなくなりました。

 

f:id:nanashio1010:20171013201703j:plain「ええと……」


と言ったまま止まってしまった僕。

すると、調子の悪いしおりちゃんが、

 

f:id:nanashio1010:20171013201910j:plain「レバーはそこで……、ブレーキ踏んで、サイドブレーキを……」

 

と、一つずつ説明してくれました。

 

ですが、僕はこの時点ですでに「調子の悪い彼女をまともに助けることもできない」という自己嫌悪で軽くパニックになっていました。

(このときかなり鬱状態だったので、それもあったと思います。)

 

そのまま車を発進させましたが、車中でかけていた音楽、初めて見る町並み、対向車、初めての窓の形、分かりにくい標識、しおりちゃんのナビゲーション、歩行者……といった情報が一気に押しよせてきたため、頭が真っ白になってしまいました。

その日はちょうど鬱で部屋からあまり動けない日だったため、突然の刺激の多さに脳が悲鳴をあげたのだと思います。

 

結果、病院までの道中で、停止線を大きく越えてしまったり、右折時にうまくハンドルを回すことができず、大きく周りすぎて危うく事故を起こしそうになったりしました。

 

しおりちゃんは、僕の危なっかしい運転を見てちょっとパニックになり、

 

f:id:nanashio1010:20171013201910j:plain「ナナシロさん、帰りは私が運転します……!」

 

と言いました。

 

僕はというと、鬱だったこともあって完全に悪いループに入ってしまい、

 

f:id:nanashio1010:20171013201703j:plain(もう二度と車を運転したくない……)

 

と落ちこんでしまいました。

 

苦手に向き合うことを決意した

ですが、しおりちゃんが診察を終えるまで車で待っている間に、「こういう破滅的な思考は鬱だからだ」と客観視できるところまで落ち着けました。

 

f:id:nanashio1010:20171013201703j:plain「しおりちゃんが戻ってきたら、帰りも運転させてほしいって言おう

 

僕はこれまでたくさんの苦手に直面してきて、その都度、失敗されたら困る人たち(親や、上司や、心配性な友達や、恋人)に

 

「あ〜、君はもうやらなくていいよ。あとは私がやるから」

 

と言われてきました。

 

苦手なことと向きあおうとしても、

 

「会社にとって不利益だから」

「失敗されたら困るから」

「私の方がうまくできるから」

 

といった理由で、とりあげられてきたことが多かったのです。

 

でも、しおりちゃんと生きていくことを考えたら、あらゆる苦手を苦手のまま放置し、他力本願で生き続けるのはダメだと思いました。

 

とりわけ車の運転は、しおりちゃんが倒れたとき病院へ連れていくためにも「できない」とは言っていられないと思いました。

 

「一緒にゆっくり覚えていきましょう」

診察から戻ってきたしおりちゃんは、運転席側のドアを開けて、いったんは「私が運転します」と言いました。

が、僕が「運転させてほしい」と言うと、了承してくれました。

 

そして車を走らせながら、しおりちゃんとこんな話をしました。

 

f:id:nanashio1010:20171013201703j:plain「さっきはごめんなさい……。僕は特定の環境下で、突然車の運転が苦手になるんだよね……。たとえば音楽が鳴っているとか些細なことでも……」

f:id:nanashio1010:20171013201910j:plain「そうですよね。さっき私も結構いろいろ余計なことを言ったから、それもありましたよね!『安全運転』だけ意識して、いきましょう!」

f:id:nanashio1010:20171013201703j:plain「うん……本当にごめんね、使えないヤツで……」

f:id:nanashio1010:20171013201910j:plain「そんなことないですよ!私も、特定の人が隣に乗ると運転できなくなるとかありますし!一緒にゆっくり覚えていきましょう

f:id:nanashio1010:20171013201703j:plain「うん……(半泣き)」

f:id:nanashio1010:20171013201910j:plain「じゃあ、ナナシロさんが運転しているときは、気が散らないように音楽を止めましょう

 

このときのしおりちゃんの言葉は本当に救われました。

 

これまで多くの人がつまずいている僕を見て

 

「○○するだけだよ?なんでできないの?」

「できないならやらなくていいよ」

「危ないからやめて」

 

と言ってきました。

 

確かに僕は、ほとんどの人がこなせる行為の中に、極端に苦手で克服するのに膨大な時間がかかるものがあります。

そして多くの人は、僕のためにわざわざ時間や意識を割くことなどできないのです。

 

でもしおりちゃんは「ゆっくり覚えていきましょう」と言ってくれました。

その上、「一緒に」という言葉も添えてくれました。

 

2人なら歩調を合わせることも可能

ADHDの僕やしおりちゃんのように得意・不得意が極端にでこぼこの人は、社会にうまく適応できないことが多いです。

それは今の社会が、天才的に一分野に特化した能力の持ち主か、広い範囲の仕事をこなせる人だけを評価する仕組みになっているからだと思います。

 

僕はこれまで、社会を回す側(会社の経営者など)と近いところで仕事をすることが多かったので、彼らが効率や高成長を求めて天才か万能の人間を求める気持ちもよく分かります。

ですが、それゆえ僕らのような存在が「使えない人」というレッテルを貼られていることも事実です。(もちろん社会のすべてがそうではありませんが。)

 

だからこそ、おおげさな言い方をすると「救い」が必要だと思っています。

僕にとってその「救い」はしおりちゃんでした。

 

大勢と歩調を合わせることが難しくても、2人ならお互いの様子を見ながら歩調を合わせることができます。

 

僕らは勢いで婚約し同棲を始めたので、お互い「一緒に生きる」ということがどういうことなのかまだ実感できていません。

ですが、僕は今回のこの件で、「一緒に生きる」ということの片鱗に触れられたような気がしています。

 

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